ニワトリの産卵パターンは?

家畜としてのニワトリを飼育しています。

卵用種(卵肉兼用種)のニワトリを飼っているとはじめに知りたいのが「どのくらいで卵を産みはじめるのか?」だと思います。また当然ではありますが「いつ頃まで何個くらいの卵を産み続けるのか?」などの疑問もわいてくるはずです。

ここでは卵用種(卵肉兼用種)のデータを基に説明していきます。

カヤカヤ

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • ニワトリの卵を産みはじめるタイミングは?
  • ニワトリは何個くらいの卵を産むのか?
  • ニワトリの産卵パターンとは?

ニワトリはふ化後150日前後から卵を産みはじめます。

卵用種(または卵肉兼用種)の場合には「数日間の産卵と1日(または2,3日間)の休産を繰り返す」という周期性を示します。またニワトリの産卵周期は季節変化(日長)に影響を受けるため、産卵は春季に高くなり秋季に低くなる傾向も示します。

産卵数はふ化後210日をピークにして下がっていきます。

ニワトリが卵を産みはじめる時期は?

ニワトリはふ化後約150日から卵を産みはじめます。

ニワトリは150日齢までをヒナ(幼びな、中びな、大びな)と呼び、それ以降を成鶏と呼びます。ニワトリは多くの品種において150日齢ほどで産卵率50%ほどになるため、ニワトリが卵を産みはじめる時期は150日齢が基本とされています。

現在6羽の雌鶏を飼っていますが、はじめて卵を産んだのは135日齢ほどでした。145日齢ほどで3~4羽ほどが産むようになり、155日齢ほどですべてのニワトリ(メス6羽)が産むようになりました。

その後は産卵周期の通りに産み続けています。

ニワトリは排卵から次の排卵までに25~26時間ほどの時間を要します。そのため卵用種(卵肉兼用種)であっても数日間産卵を続けた後に1日(または2~3日)休産して再び数日間産卵を続けるという周期性を示します。

また卵の形成にはホルモン分泌が深くかかわっているために、齢を経るにつれてホルモン(性腺刺激ホルモンや卵胞ホルモンなど)の低下により産卵率は低下します。

ニワトリの産卵期間は?

ニワトリの産卵は7~8年で完全に停止します。

ニワトリはふ化後150日ほどで初産をむかえ、210日ほどで産卵率のピークを迎えます。その後は齢を経るにつれて産卵率は減少し、550日後の産卵率65~70%まで低下します。このことからも養鶏業における経済的な寿命は2年ほどとされています。

以下は平均的な産卵率と卵重です。

産卵率 卵重
150日 50% 49g
210日 94% 60g
550日 65~70% 67g

最終的な産卵期間は飼い主によるところが大きくなります。

メスのニワトリは7~8年ほどは産卵すると言われています。しかし卵用種(卵肉兼用種)などのような実用種の場合には3年ほどで病気の発生率が高くなりますので、3年ほど(長くても5年ほど)で淘汰を考えるタイミングがやってきます。

これらのことからも産卵期間は3年ほどと考えるのが現実的です。

比較的若いニワトリが卵を産まなくなる理由は?

ニワトリの産卵率は季節(日長)や温度に影響されます。

ニワトリの産卵には「日長が長くなると良く産むようになり、短くなると産まなくなる」という性質があります。このことからも自然日長のもとでの産卵率は「春季に高くなり、秋季に低くなる」という規則性を示します。

またニワトリの産卵適温は12~25℃であるため、(程度の差はあれど)夏季と冬季には一時的な産卵率の低下が起こることもあります。

  • 産卵率は春季に高く、秋季に低くなる
  • 産卵適温(12~25℃ほど)から外れると低くなる

ふ化した季節による違いもあります。

ニワトリはふ化後150日後から産みはじめて210日ほどでピークになります。そのため春にふ化したヒナはその年の秋冬に産卵率の低下が起こりますが、秋にふ化したヒナは(その年の秋冬は産み続けるものの)翌年の秋ごろから急激な産卵率の低下が起こりやすくなります。

産卵率が下がると自然に換羽するニワトリが増えてきます。

まとめ・ニワトリの産卵パターンは?

ニワトリはふ化後150日前後から卵を産みはじめます。

家庭で飼われることの多い卵用種(または卵肉兼用種)の場合には、ふ化後150日ほどから産みはじめて210日ほどで産卵率のピークを迎えます。その後は季節や温度による変動はあるものの「数日間の産卵と1日(または2,3日間)の休産を繰り返す」という周期性を示すことになります。

経済的な寿命は2年ほどになりますが、(飼い主による個人差はあるものの)一般家庭におきましても3年(長くても5年)ほどで淘汰されることが多いかと思います。