ドライイーストの種類と選び方は?

ドライイーストには種類があります。

広く普及しているサフ(ルサッフル社)のドライイーストであれば「赤サフ、青サフ、金サフ」などのように色分けされたパッケージで販売されています。特徴を知らずに購入してしまうと「生地の膨らみが悪い」などの問題が生じてしまう可能性があります。

ドライイーストは目的に合わせて選ぶ必要があります。

カヤカヤ

今回の記事は次のような人におすすめ!

  • ドライイーストの種類は?
  • ルサッフル社の色分けの違いは?
  • どのドライイーストを選べばいいのか?

ルサッフル社のドライイーストは3種類です。

赤ラベルと青ラベルは「低ショ糖型のパンに適しているインスタントドライイースト」であり、金ラベルは「高ショ糖型のパンに適しているインスタントドライイースト」です。赤ラベルと青ラベルの違いはビタミンC添加の有無になります。

ドライイーストは生地のショ糖濃度で使い分けられます。

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インスタントドライイーストの違いは?

ルサッフル社のドライイーストは3種類です。

広く普及している赤色のパッケージは赤サフとも呼ばれている低ショ糖型ビタミンC添加のドライイーストであり、青色のパッケージ(青サフ)は低ショ糖型ビタミンC不添加のドライイースト、金色のパッケージ(金サフ)が高ショ糖型のドライイーストです。

低ショ糖型のパン生地には赤サフや青サフ、高ショ糖型のパン生地には金サフが適しています。

  • 赤サフ・青サフ:低ショ糖型イースト
  • 金サフ:高ショ糖型イースト

低ショ糖型と高ショ糖型の違いは酵母の違いです。

ドライイーストは乾燥させた酵母菌ですが、同じ属種(サッカロマイセス・セレビシエ属性種)に分類されている酵母であっても「炭酸ガスの産出量」「アルコールの産出量」「反応速度」「耐糖性」などには違いがあります。そこで生地の種類によりドライイーストも使い分けられています。

特にこだわりがない場合には赤ラベルがおすすめです。

低ショ糖型と高ショ糖型の違いとは?

ドライイーストは砂糖濃度の影響を受けます。

イースト(酵母)は生き物ですのでショ糖濃度が高くなると(浸透圧が生じてしまい)細胞内の水分が流出してしまうことにより生体活性が低下してしまいます。そこでショ糖濃度が高くなっても生体活性の低下しにくい高ショ糖型のイーストが用いられることがあります。

ショ糖濃度の基準には諸説ありますが、以下が一例となります。

生地の糖濃度 特徴
低ショ糖型イースト 5%未満 分解速度やガス発生が早い
高ショ糖型イースト 8%以上 分解速度やガス発生が遅い

5%以上8%未満はどちらでもかまいません。

なお低ショ糖型と高ショ糖型間での代用はおすすめしません。低ショ糖型を高糖度の生地に入れてしまうと「浸透圧により活性を失ってしまいます」し、逆の場合には「栄養源(ショ糖)が少なすぎて活動できない」ことになります。

用途にもよりますが汎用性の高いのは低ショ糖型です。

赤サフと青サフの違いは?

赤サフと青サフの違いはビタミンCの有無です。

ドウ(こねられる硬さの小麦粉生地)にはビタミンCが添加されると弾力性が強くなるという性質があります。これはビタミンCが添加されていることによってグルテニンのつながり(S-S結合)が強化されるためです。そのためどちらかといえばビタミンCの添加されている赤ラベルが人気です。

ビタミンCによりコシが強くなります。

  • ビタミンC添加(赤ラベル):生地が引き締まりコシが強くなる
  • ビタミンC不添加(青ラベル):柔軟性のある生地になる

特に手ごねの場合には赤ラベルがおすすめです。

捏ね足りない生地になりがちな手ごねでは、ドライイーストにビタミンCが添加されていることによって多少のミキシング不足であっても「生地の弾力が強くなって焼き上がりにボリュームが出やすい」というメリットが得られます。

また生地がダレにくくなるために作業性も良くなります。

まとめ・ドライイーストの種類と選び方は?

ドライイーストには種類があります。

ルサッフル社のインスタントドライイーストを例にすると赤サフと青サフが低ショ糖型となり、金サフが高ショ糖型となります。赤サフと青サフの違いはビタミンC添加の有無であり、小麦粉生地はビタミンCが添加されることによりコシが強く扱いやすい生地になります。

ドライイーストはこれらの条件を考慮して選ぶことがポイントになります。